Webライターが発行する請求書の書き方とは|項目やFAQを紹介

Webライターのお仕事で直接契約の対応をしていますか。直接契約はクラウドソーシングとは違い手数料がないのは魅力的ですよね。しかし請求書を発行する必要があります。慣れると手間はかかりませんが、初めて請求書を作成するなら不安に感じるものでしょう。

筆者は本業では10年以上経理を担当していて、請求書の発行をしていました。実際いただいた質問と経験ベースで、請求書について解説します。



Webライターの請求書の書き方

Webライターの請求書の書き方

Webライターでも他の業種でも、基本的な請求書の書き方は同じです。手書きでも構いません。もちろん管理や作成が楽なPCで作るのが便利です。

  • 請求書に記載する品名
  • 請求書に記載する項目
  • 源泉徴収の計算方法
  • 消費税の有無

上記について簡単に紹介していきます。

請求書に記載する項目

請求書は必要に応じて記載すべき項目があります。

一般的な請求書なら、以下のようなものです。

  • 請求日(請求書を作成した日)
  • 請求先名(クライアント名)
  • 請求金額(実際に支払われる金額)
  • 支払期日(入金予定日)
  • 自分の住所・名前・電話番号
  • 納品日(※不要な例もあり)
  • 数量
  • 単価(文字単価または記事単価)
  • 金額
  • 小計
  • 源泉所得税
  • 消費税
  • 合計
  • 振込先の銀行名・支店名・口座番号・口座名義

クライアントごとに違いがありますので、契約時には確認しましょう。

請求書に記載する品名

請求書に記載する品名もクライアントにより違うものです。私は初回発行時に確認しています。現在使用している品名は以下のようなものです。

  • 記事作成代行
  • 文章作成
  • 記事作成

特に問題なければ、文章作成または記事作成で良いと考えられます。

源泉所得税の計算方法

クライアントによっては源泉徴収額も書き入れ、その分を差し引いて請求します。

源泉所得税の計算方法は以下の通りです。

100万円以下の請求書 小計×10.21%
100万円超の請求書 (小計-100万円)×20.42%+102,100円

1円未満は切り捨てです。実際の例をもとに計算してみましょう。

税別5,000円の記事を10本納品した場合は、以下の通りです。

請求書金額(源泉徴収ありの場合)
小計 5,000円
消費税 500円
源泉徴収 510円
請求額  4,990円

源泉徴収の有無はクライアントにより違います。請求時に確認が必要です。

税込・税別

記事により、税込・税別の違いもあります。事前に確認しましょう。

詳細は書きませんが、過去に「税別だと思っていた契約が税込みだった」ことがありました。現在消費税は10パーセントであるため、かなり金額が違ってきます。

契約時には忘れず税込・税別について確認しておきましょう。

Webライターが使う請求書の様式

Webライターが使う請求書の様式

特に指定がなければ請求書の様式は自由です。私は以下の3種類を使っています。

  • クライアントから来た請求書ひな形
  • Excelで作成した請求書
  • INVOYで作成した請求書

クライアントから請求書のひな形をもらったなら、使用しましょう。特になければ自分の好きな書式を使います。それぞれについてもチェックしてみましょう。

請求書や見積書用のソフトもあります。

請求書のテンプレートをダウウンロードする

私が作成しているExcelでの請求書は、ネットからダウンロードしたテンプレートを加工したものです。さまざまなサイトがありデザインも豊富ですので、チェックしてみると良いでしょう。

もちろんテンプレートを使わず作成しても構いません。テンプレートなら計算式が入っていて便利です。

請求書作成が可能なサービスを活用する

請求書作成が可能なサービスを活用するのもおすすめです。

その中からINVOYと会計freeeを紹介します。

例1.「INVOY」

INVOYは、累計登録者数が7万人を超える、クラウド入出金管理サービスです。今後始まる予定のインボイス制度にも対応しています。

  • 無料で請求書発行
  • 口座の一括管理
  • 請求書の一覧管理
  • ワンクリック郵送サービス
  • 資金繰り表作成(有料)

INVOYでは請求書買取サービスも行っています。手数料は2~9%で、必要な書類が揃ってから24時間以内に買取額の振り込みが可能です。

有料プランもありますが、請求書発行は無料で使えます。私も一部の請求書はINVOYで作成中です。

例2.「会計freee」

会計freeeでも請求書の作成が可能です。私はなるべく書式を変えたくないため、まだ作成経験がありません。ただし普段は会計freeeを使用しているため、将来的には移行の予定です。

会計freeeについては以下の記事でくわしく紹介していますのでごらんください。

クラウド会計・確定申告「会計freee」について特徴と実際の使用感を紹介します。シェアNo.1の会計freeeですが実際に使いやすいか気になっている人も多いはず。ここでは実際の管理画面の画像も添え、メリットやデメリット、使用感などを紹介します。楽天銀行との同期終了についても記載しました。興味をお持ちなら御確認ください。

Webライターの請求書での注意点

Webライターの請求書での注意点

請求書での注意点を2つ紹介します。

特に気をつけたいのが、必着日や振込手数料です。

それぞれについて見ていきましょう。

必着日・締め日・支払日を確認しておこう

契約時には必着日・締め日・支払日を確認しておきましょう。

支払いサイクルについては契約書に明記されています。記載がないなら確認が必要です。

Webライターの場合は、郵送ではなくデータでの送信が多いでしょう。必着日までに送付しないと、支払いが遅れる可能性があります。忘れずに送付しましょう。

振込手数料について

振込手数料がどちらの負担になるのかも本来は確認が必要です。銀行口座にお金を振り込む時は、振込手数料が必要になります。

金額は振込金額により変動しますが、110円~550円の範囲が一般的です。私はクライアントに負担していただいていますので、請求書にその旨を明記しています。

フリーランスのライターが作る請求書FAQ

フリーランスのライターが作る請求書FAQ

実際にあった質問と、その答えをFAQで紹介します。

※不明点があればクライアントに聞くのがおすすめです。

請求書必着日を過ぎたらどうなる?

必着日を過ぎて送付すると、基本的には支払いも1か月遅れます。

ただしクライアント次第です。

いちおう私はWebライターになってから出し忘れた経験はありません。しかし本業では請求書の発行数が月に3000枚ほどであったため、事情によっては発行遅れもありました。

必着日を過ぎたら、その旨のお詫びを書き添えて送ります。状況によっては、本来の入金日に支払ってもらえることもあるでしょう。

請求書を出し忘れたらどうなる?

請求書を出し忘れても、気づいた時点で連絡して発行すれば基本的には問題ないでしょう。毎月膨大な量の請求書を出していない限り、出し忘れには気づきやすいはずです。

ただし民法で請求書(売掛金)には時効が定められていますので注意してください。以前は2年でしたが現在は5年です。5年を過ぎると手続きが煩雑になるため、長期間の出し忘れには注意しましょう。

請求書発送遅れで資金繰りが厳しい時は?

請求書発送遅れなどが原因で資金繰りが厳しいなら、ファクタリングサービスを利用する方法があります。私は現在のところ使用経験がありません。

基本的に不要かと思いますが仕組みとして覚えておくと良いでしょう。

本記事で紹介したINVOYや、FREENANCEなどがファクタリングサービスを提供しています。FREENANCEの即日払いは人気です。

審査や手数料はあるものの便利な仕組みだといえるでしょう。FREENANCEについては以下の記事で紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。

所得補償保険も契約できる収納代行サービス「FREENANCE(フリーナンス)」を紹介します。資金繰りに使えるファクタリングサービスであるフリーナンスですが、所得補償保険の「あんしん保障プラス」も便利です。さらに特定感染症保険「コロナminiサポほけん」の契約も可能。万が一の備えとしてぜひ内容をチェックしてみてください。

請求金額と入金額が合致しないときは?

請求金額と入金額が合致しないときは、まず請求金額に誤りがないか確認します。そのうえでクライアントに連絡しましょう。

請求書に記載した金額に誤りがあるなら、訂正した請求書との差し替えを依頼。誤りがないなら入金された金額の内訳を確認してください。

振込手数料が差し引かれて入金されているケースもあるでしょう。間違った金額で入金されたなら、過不足分についてクライアントと相談します。

足りないときだけでなく、多く支払われたときも確認しなくてはなりません。そのままにせず、なるべく早い段階でクライアントに連絡するのがおすすめです。

請求書は忘れずに発行しよう

請求書は忘れずに発行しよう

フリーランス(個人事業主)の報酬支払いに遅れがあるのは、つらいもの。取引先企業に確認しつつ、遅れないよう請求書を発行する必要があります。

初回の発行時には内容にも要注意です。

業務が忙しいとしても、請求書は必着日に間に合うよう請求書を発行しましょう。



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