「CopyContentDetector」は2021年1月31日でサービス終了となります。
サービス終了予定だった「CopyContentDetector」ですが現状そのままの仕様で使えています。有料プランについては別途の契約が必要です。 |
作成した文章について、「CopyContentDetector」での「一致率」を指定以下にするよう、指示が入る仕事もあります。
ゼロから書いた記事であっても、条件次第では一致率が高くなるため、気をつけなくてはなりません。「一致率を下げるのに時間を要した」という経験をお持ちのかたも多いでしょう。
そこで一致率や類似度の下げ方について紹介します。
大前提は自分の文章で書くこと。
しかしクライアント指示なら一致率のチェックも必要になるでしょう。専門用語が多いと一致率が高くなり、抜け出せないときもあります。
一致率の下げかたで悩んでいるなら参考にしてみてください。
実例として私がポートフォリオ用に作っているブログから、記事を引用して紹介します。お時間があれば、ぜひ実際に自分で例文を使って試してみてください。
※例文が長いので今回は文字が多めです。ご了承ください。
Contents
コピペチェックツールとは
コピペチェックツールとは、既存の文章との類似度や一致率を判定するためのツールです。特に知られているものが「CopyContentDetector」というツール。クライアントから使用の指示がはいる仕事もあります。
コピペの文章は著作権にふれるだけでなく、オリジナリティが低く価値がない文章とみなされるもの。そのためツールを使ったチェックが行われています。チェックを求めるかはクライアント次第です。
そのため1度も経験がないというかたも多いでしょう。
基本として、コピペしていなくても使用する語句の加減で一致率があがることがあります。稀にSNSで「一致率を調べている=コピペしている」と誤解しているかたを見受けますが、そういうわけではありません。
コピペチェックツールでの類似度・一致率の下げ方
そもそも似た文章が入っているだけでも数値は上がります。さらにコピペ率は「てにをは」を変えたくらいでは変化しません。
「CopyContentDetector」を使う場合、基本的には一致率を見ます。(※類似率のクライアントもあります、2022年1月に確認)
以下が今回の例文で、映画「羊たちの沈黙」のあらすじです。今回は自分の記事ですので、改行のみオリジナルとは変えてあります。
FBIアカデミーの実習生であるクラリスは、「元精神科医で囚人のハンニバル・レクターから、FBIへの助言を求める」という任務を命じられる。そのころ、アメリカでは「バッファロービル」と呼ばれる犯人による連続猟奇殺人事件が発生していた。被害者の共通点は、若く体格の良い女性で、皮膚が剥がされているということ。難航する捜査の中で、レクターの助言は大きな参考になるであろうと考えられていた。
そこでクラリスは、レクターが収監されているボルティモア州立精神病院へと足を運ぶ。レクターは彼女を相手にせず依頼を拒否。しかし最終的には「彼女の過去を語ること」を条件に助言を約束する。彼女が話した過去とは、父親の死により伯父の家に預けられていたときのことであった。子供時代に聞いた「羊たちの悲鳴」によるトラウマにクラリスは現在も苦しんでいた。過去を話すのと交換に、レクターは少しずつ、クラリスに事件へのヒントを与え始める。
そのころ、バッファロービルは、上院議員の娘を誘拐。ボルティモア州立精神病院のチルトン院長は、その事件を利用して自身の出世を企む。上院議員は、事件への協力を条件にレクターの待遇改善を約束。しかし、移送の隙をついて、レクターは警察官たちを惨殺して逃亡してしまうのだった…。
(引用元:映画『羊たちの沈黙』概要とあらすじ)
「CopyContentDetector」の「調査対象テキスト」欄にチェックしたい文章をコピペ。そのうえで「チェックする」をクリックします。
私自身がWebに公開している記事なので、当然類似度も一致率も高くなります。
原文そのまま…類似度55% 一致率…82%
むしろ100パーセントが出ないのがこの記事で不思議だったところです。今回は目標を30%以下にして、何回で落とせるか試してみましょう。
新たな情報を付け加えず、削除と言い換えだけで対応します。本来は別な文章にするなどの方法で書き換えます。あくまで例として作成していますのでご了承ください。
一致率を下げるための書き換え1回め
以下が1回めの書き換え後の文章です。
「元精神科医の囚人レクターからFBIへの助言を求める」という任務を命じられたFBI実習生のクラリス。そのころアメリカではバッファロービルという犯人による連続猟奇殺人が発生していた。被害者には若くて大柄、皮膚が剥がされているという共通点があった。レクターの助言はFBIにとっては有益なものとなると考えられていた。
ボルティモア州立精神病院を訪れたクラリスはレクターに助言を依頼するも、レクターは拒否。しかし結局は「クラリスの過去を教えること」と引き換えに助言をする。クラリスがレクターに話したのは「父親の死後に叔父の家に預けられていた時期」のこと。叔父の家で聞いた「羊たちの悲鳴」に大人になった今でもクラリスは苦しんでいた。その話と引き換えにレクターはクラリスに助言を始める。 バッファロービルは上院議員の娘を誘拐。誘拐事件を利用して出世を企むボルティモア州立精神病院のチルトン院長はレクターに「待遇改善」を提案し事件への協力を要請。しかしレクターは警官たちを殺して逃亡し…。 |
1回め…類似度12% 一致率…42%
全部の行で、書き換えと削除を行っています。例文より短めです。
意味は似ていますが使用する語句を変えています。
「トラウマにクラリスは現在も苦しんでいた→大人になった今でもクラリスは苦しんでいた」「最終的には彼女の過去を語ることを条件に助言を→結局はクラリスの過去を教えることと引き換えに助言を」などが大きな変更部分です。
「CopyContentDetector」で詳細表示を押すと、修正すべき箇所のヒントがあります。
文字列が赤 | 完全一致を検知 |
文字列ベージュ | 一部一致を検知【コピーの可能性:高】 |
文字列青 | 一部一致を検知【コピーの可能性:低】 |
この3つの色に該当する文があれば書き換えます。
一致率を下げるための書き換え2回め
以下が2回めの書き換え後の文章です。
FBI実習生のクラリス「囚人レクターにFBIへの助言を求める」という任務を命じられる。アメリカではバッファロービルという犯人による連続猟奇殺人が発生していた。被害者は女性、若くて大柄、皮膚が剥がされているという共通点があった。レクターの助言はFBIにとっては有益なものとなると考えられていた。
ボルティモア州立精神病院でクラリスはレクターに助言を依頼するが、レクターは拒否。しかし「クラリスの過去を教えること」と引き換えに助言を約束する。クラリスが話したのは「父親の死後、叔父の家に預けられていた時期」のことだった。その話と引き換えにレクターはクラリスに助言を始める。 バッファロービルが上院議員の娘を誘拐していることが判明。ボルティモア州立精神病院のチルトン院長は誘拐事件を利用して出世を企む。チルトンは、レクターに「待遇改善」を提案し、事件への協力を要請。しかし、レクターは警官たちを殺して逃亡し…。 |
2回め…類似度6% 一致率…35%
「羊たちの悲鳴がいまも聞こえる」のはネタバレに近いと気付いたので消しました。
さらに行の分割も行っています。判定の結果、一致度は7%下がり35%になりました。まだ足りないので、今度は大きく変えてみます。
一致率を下げるための書き換え3回め
以下が3回めの書き換え後の文章です。
アメリカで「バッファロービル」による連続猟奇殺人が発生。「囚人レクターにFBIへの助言を求めるように」と命じられたFBI実習生のクラリス。被害者には、犯人によって肌を剥がされているなどの共通点が。FBIは解決の糸口がレクターから掴めると考えていた。
クラリスは助言を依頼するが、レクターは拒否。しかし「過去を教えること」と引き換えにクラリスに助言を約束する。クラリスが話したのは「父親の死後、叔父の家にいた時期」の出来事だった。 やがてバッファロービルが上院議員の娘を誘拐していると判明。レクターを収監している精神病院の院長・チルトンは事件を利用して出世を企てる。チルトンはレクターに「待遇の改善」を提案する代わりに、事件に協力するよう要請。しかし、レクターは警官たちを殺して逃亡しまい…。 |
3回め…類似度14% 一致率…30%
あらすじには地名は直接関係ないため、「ボルティモア州立」を削除。「話と引き換えに~助言を始める」の部分も、入れなくても成立するので削除。
これで判定が30%に下がりました。
結果を見ながら一致率を下げる
さらに書き換えていくと、基本は同じでどんどん一致率は下げられます。
「バッファロービル」と呼ばれる犯人による連続猟奇殺人がアメリカで発生。犯人によって肌を剥がされているなど被害者には共通点があった。手がかりがレクターから引き出せると見込んだFBIは、実習生クラリスを使ってレクターから助言を引き出そうとする。
クラリスは精神病院を訪れるとレクター助言を依頼するが拒否されてしまう。しかし「クラリスの過去について教えること」を交換条件として、レクターは助言を約束した。そこでクラリスが話したのは「父親の死後、叔父の家にいた時期」の出来事だった。 やがてバッファロービルが議員の娘をも連れ去っているということが明らかになる。レクターが収監されている精神病院の院長・チルトンは事件を利用して出世を企む。チルトンは夢のような「待遇の改善」をレクターへと提案し、代わりに事件に協力するよう要請。しかしレクターは警官たちを殺して逃亡しまい…。 |
この内容での一致率が26パーセントです。
登場人物の名前は極力残した状態でも、まだまだ下げていくことはできるでしょう。
コピペ率の下げ方に悩むなら積極的に文章の書き換えを
ゼロから自分で作った記事でも、専門用語や人名などが多いと、コピペ率は上がります。特に法律系の記事は、KW次第で苦戦することもあるでしょう。
何度も書き換えるのは、手間が掛かりますよね。コピペ率は、2~3語変えた程度では大きく変わりません。今回は文字数指定がないため、削除も積極的に行いました。
コピペ率(一致率)を下げるなら見出しにも要注意
見出しが一致率に大きく影響する場合もあります。キーワード以外を大きく変えられないか検討するのも大切です。
ただし「見出しの指定」がある場合は変更できませんので、他の文章で下げましょう。
ちなみに私はクライアントからNOと言われない限りは、見出しを除いてチェックしています。
コピペ率(一致度)の目安は何割が基準?
コピペ率(類似率・一致度)の目安は仕事により違います。数値の基準はクライアントが決めることです。
今まで私が受けた指定は以下の通り。
- 39パーセント以下
- 35パーセント以下
- 30パーセント以下
指定がない仕事でも、念のためチェックはして20~30パーセント前後にしています。「どの程度までなら良いか」というより、他にはない文章を書けるよう意識しています。
記事によっては10パーセント以下の指定もあるようです。稀に類似率で指定が入るケースもあります。
コピペ率(一致率)はどのくらいまで下げられる?
下限に挑戦したことはありませんが、過去最低は7パーセントでした。記事の種類によってはもっと下げなくてはならないと聞いたこともあります。
記事の内容次第ですが10パーセント前後の記事も少なくありません。
全部の仕事でコピペチェックしている?
クライアントから「チェックしてください」という指定がなくても、私は基本的に全記事確認しています。オリジナルの記事なのにコピペを疑われるのは嫌だからです。
ただし、記事の特性から確認していない仕事もあります。
どうしても下がらないときの対策は?
専門用語・固有名詞が多い記事でどうにもならなければ、クライアントに相談しています。もちろん可能な限りは修正しますが、キリがないキーワードがあるのも事実。
書いてチェックし、ある程度やっても難しい時は相談しています。
私は相談時に「下がらない理由」を書き添えるようにしているのですが、いまのところ、その内容でNGになったことはありません。
コピペ率はライターがチェックするべきもの?
「コピペ率はライターが確認するべきなのか」はSNSでもたびたび話題になっています。人によって考え方はさまざまで、「一致率のチェックがある仕事は受けない」との意見を見たこともありました。それも方法の1つでしょう。
個人的には「指定があるなら従う」との考えです。業務の一環だと考えているので、あまり気にしていません。指定がない記事はチェックだけして、数値をメモで残しています。
コピペ率を下げるのは難しい?
記事次第です。普段はあまりハマることはありません。専門用語の多さにも影響されます。ある程度チェックして下がらないなら、いったんすべて書き直すこともあります。
書き換えるのに時間を費やすよりも、書き直したほうが早い場合もあるでしょう。
言い換えると内容が薄くなるのでは?
多少の言い換えで内容が薄くなるのなら、オリジナルの内容も薄いのだと考えられます。記事の内容に過不足が出ないよう意識して、削除・書き換えを行うのがおすすめです。
私は文字数が足りなくならないよう、あらかじめ少しだけ文字数を多めに書いています。
他にはどんなコピペチェックツールがあるの?
コピペチェックツールにもさまざまなものがあります。ただしコピペチェックを依頼してくる企業の多くは、CCDでの一致率または類似率を指定してくるのが現状。なぜならCCDなら無料で利用できるからです。
記事の外注をするなら「コピペリン」も便利なサービスでしょう。バージョンアップは無償対応で、月の価格も低め。月額550円(税込)/年額6600円(税込)で使えます。CCDとのダブルチェックをすれば、かなりの精度で検出できるでしょう。
有料ツールであるため、コピペリンはライターに利用指示が入る可能性は低めです。とはいえ便利なツールの1つですので紹介しました。興味があったらチェックしてみてください。
言い換えに使える類義語・同義語の実例集
言い換えに使える類義語・同義語の実例集を作りました。1つ2つ単語を変えたくらいでは、コピペ率はそれほど変化しません。とはいえ類義語への言い換えは、効果が見られます。
日ごろから様々な言葉を使うと、表現力も広がるでしょう。以下の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
効率よくコピペ率(類似率・一致率)を下げよう
ここでは「CCDでのコピペ率の下げ方」を紹介しました。ただし、一致率や類似度が低ければコピーをしてもいいというわけではないので要注意です。
「コピペ率のチェックをしているならコピペしてるの?」という話題もあったようですが、それは真逆でしょう。
下げ方としては、「新しい情報を足す」「余計な情報を消す」「言い換える」「文の構成を変える」組み合わせると効率よくコピペ率は下がります。
一致度を下げる作業で時間が掛かると感じるかたもいるはずです。確かに、苦戦するときもあります。こんな記事を書いていますが、私も「これは厳しい」と相談しているのが現状です。
「コピペしてないのに」「書き換えても下がらない!」と感じるかもしれません。それでも専門用語が多いと、オリジナルでもコピペ率が高く出るものです。
どの程度なら良いかという基準も、各社違います。どうにもならないなら早い段階でクライアントに相談するのも方法の1つです。
しかし相談前には良い言い換えなどがないか再考してみましょう。