『ライティングの基礎を学べます・添削します・サポートします・未経験者歓迎』
そんな募集を見かけた経験はありませんか。未経験者や初心者なら、基礎が学べると聞いて興味を持つかたもいらっしゃいますよね。
なかには文字単価0.01円以下の記事も存在する、クラウドソーシングの超低単価案件。
本記事では「実際に超低単価案件で基礎を学べたのか」のアンケート結果を紹介します。
なお、この記事は特定のクラウドソーシングや、発注者・受注者を批判する内容ではありません。これからWebライターを始めるにあたっての参考としてお役立てください。
契約金額から利用料が引かれることも意識して選びましょう⇒【クラウドワークス】実質的な文字単価も考えよう!利用料の計算方法
Contents
今回アンケートを実施した経緯について
『ライティングの基礎を学べます・添削します・サポートします・未経験者歓迎』という謳い文句で、「40,000文字1000円」という案件を見つけました。
文字単価0.025円。
この件についてツイートしたところ、複数のリプをもらいました。さらに「200,000文字で3,000円(文字単価0.015円)」という仕事の情報があったのです。
確かにクラウドソーシングでは低単価の案件もあります。ただし、仕事は自分で応募するもの。金額に納得いかないなら、応募しなければいいだけの話です。また私は、「希望したのなら書くもの」という考えを持っています。
……とはいえ0.1円以下は安すぎますよね。
「webライターはきつい」「webライターは稼げない」と感じてしまいそうです。
ただし、募集内容には低単価である代わりに「添削します・サポートします」と書かれています。本当にサポートがあり添削してもらえるなら、メリットもあるかもしれません。
そこでアンケートを実施しました。
「低単価でもライティングが学べる」アンケートの結果
結果を見ていきましょう。
低単価案件で『しっかり指導してもらえた』という経験があるかアンケート | |
総投票数 | 101票 |
開催期間 | 2日 |
投票結果 | |
ある | 6.9% |
ない | 25.7% |
閲覧用 | 67.3% |
(低単価案件を受けた経験がない人もいるので、今回は閲覧用を設けています)
(画像クリックで実際のアンケート結果が見られます)
ざっくり計算すると、閲覧のみは68人。
33人が低単価案件を受けた経験があり、そのうち26人は指導を受けていません。内容は不明ですが、7人は指導を受けています。
80%近くが、「サポートはなかった」と感じている計算です。
指導や添削が受けられるなら、メリットはあるのかもしれません。しかし実情として、添削が行われるケースは少ないようです。
超低単価案件でサポートがない理由とは
ある募集には、「安く記事を集めたい」という意図が明記されていました。発注者は安く記事が集められる、未経験者は仕事ができる、と。
サポートがない理由として、「記事を集めたいから」というものが考えられます。
ただし、きちんとしたマニュアルがあれば、将来的に役には立つかもしれません。
- 文章作成の基礎
- ワードプレス操作方法
- 画像のダウンロードができるサイト
上記の知識はどの仕事でも使えます。
添削がないなら、文章として問題がないだけかもしれません。
ただし判断しかねます。
記事の書きかただけを知りたいなら書籍もチェックしてみましょう。ブログを作ってみるのも勉強になります。
高単価の仕事ほど、単価が上がっていく傾向がある
求められる記事を書いていると、文字単価が上がることがあります。良単価の仕事ほど、単価が上がりやすい傾向です。
そもそも記事の質さえ良ければ、年数も実績もあまり関係がない世界。
初心者だから「低単価案件を選ばなくてはならない」というわけではありません。
SNSでは「初心者だから高単価は無理」という声を見かけます。はたして本当にそうでしょうか。確かに実務経験者を求める募集もありますが、その限りではありません。
1日に何文字執筆可能ですか?
ここで質問です。1日に何文字執筆可能ですか。
40,000文字分作成するとして、何日が必要になるでしょう。
経験を積んだ人なら、リサーチ込みの時間が予測できるはずです。しかし初心者や未経験者なら、即答が難しいのではないでしょうか。
何日掛かるか想像せず応募するのは、おすすめしません。
私はリサーチ、推敲まで含めて、上限は25,000文字/日です。これ以上は書けないし、書かないようにもしています。
どちらかといえば多めだと認識していますが、それでも40,000文字を書くのには、記事によっては2日。新規案件なら、数倍時間が掛かることもあるでしょう。
20万文字であれば10日近いです。10日間その仕事だけ対応して3,000円では、難しいです。
初心者・未経験者なら、つらくなりませんか。
基礎を学べるのは良いかもしれませんが、実際は指導が受けられない案件が多いと考えると、応募はおすすめできません。
低単価案件への応募を考えているなら慎重に
経験が少なければ、超低単価案件に応募したくなる気持ちも理解できます。その気持ち自体を否定するつもりはありません。
しかし疲弊してライター自体を続けられなくなるのは、もったいないと感じています。受けた仕事に対しては対応すべきだと私は考えますが、必要分の納品が終わったら別な仕事も探してみてください。
もし低単価案件への応募を考えているなら、慎重に、執筆にみあう報酬か考えましょう。継続も慎重に検討するのがおすすめです。
特に作成にかかる所要時間は必ず考えましょう。副業なら、超低単価で数万文字を書くというのはモチベーションが維持しづらいはずです。
超低単価案件についてクラウドソーシングや発注者を批判する声があるのは、当然のこと。個人的には「クラウドソーシングでも取り締まってほしい」とは感じます。
しかし、そもそも契約するのは本人です。
応募する人がいる限り、低単価での発注は続くに違いありません。まさに「需要と供給」なのです。「発注する人が悪い」「応募する人が悪い」という話をしたいのではありません。
webライターがきついと感じないよう、応募する案件を見直してみましょう。1円でも2円でもきついときはあります。それが0.01円ならなおさらきついと感じるでしょう。
サービス側でも、「相場に対して低い可能性がある」などの注意喚起をしています。SNSでは、文字単価の話題が常に出ています。
上を見ても下を見てもキリがないので、他人と比較する必要はありません。
「自分にとってどうなのか」「無理なく続けられるか」を考慮してみましょう。
最後になりますが、アンケートにご協力くださった皆様、ありがとうございました! |