普段はどの文体で文章を書いていますか。まだ本格的にWebライターを始める前なら「意識していない」というかたもいらっしゃいますよね。
ここでは文体の統一について紹介していきます。
1文ごとに文体が違うと、文章は読みづらくなるでしょう。文章を書くなら、基本的には文体を統一しなくてはなりません。
あらかじめ指定された文体で統一する習慣をつける必要があります。
例文をあげながら解説しますので、ぜひご確認ください。
Contents
記事を書くときに意識したい「文体の統一」とは
読みやすい文章にするためには、文体を統一させる必要があります。
基本的な種類は以下の3つです。
- 常体(だ・である)
- 敬体(です・ます)
- その他
基本的には、「記事の依頼を受ける段階」で指定があります。直接契約でも、クラウドソーシングでの受注でも同様です。メディア・企業のルールに従えば問題ありません。
常体と敬体は「口語体」と呼ばれるものです。他に「文語体」と呼ばれるものがあります。文語体は、かつて公文書などで使用されていました。現在は使う機会もないため、詳しい説明は割愛します。
常体「だ・である」
- 「~だ」
- 「~である」
文末が「~だ・~である」となるのが、常体です。
多少バリエーションがあります。
簡単に例文を作成してみました。
2020年になってから私たちの行動は大きく制限されている。以前のような自由な行動は難しい。なぜなら自分の行動により周囲に多大な影響を及ぼす可能性があるからだ。しかし過度な自粛は経済の衰退を招く可能性がある。 |
「だ・である調」の場合は文章が少し固くなります。
敬体「です・ます調」
文末が「~です」「~ます」となるのが、敬体です。
例文を書き換えてみます。
2020年になってから私たちの行動は大きく制限されています。以前のような自由な行動は難しくなりました。なぜなら自分の行動により周囲に多大な影響を及ぼす可能性があるからです。しかし過度な自粛は経済の衰退を招く可能性があります。 |
敬体は、全体的に文章が柔らかくなります。さらに柔らかくすることも可能です。
2020年になってから私たちの行動は大きく制限されています。以前のような自由な行動は難しくなりました。なぜなら自分の行動により周囲に多大な影響を及ぼす可能性があるからです。しかし過度な自粛は経済の衰退を招く可能性がありますよね。 |
変えたのは最後の1行だけ。読者に語り掛けるような文章です。
ただし、私は使い過ぎないようにしています。メディアによっては「~ですよね」といった表現がNGとされる場合もあるため、確認すると良いでしょう。
その他
「敬体(です・ます)」よりも、「さらに砕けた文章」が求められることもあります。
特に多いのは「日記」「体験談」などです。
フランクな記事なら、「絵文字の使用も数個なら可能」ということもあります。
こちらも同じ例文を使って書き換えてみましょう。
2020年になってから私たちの行動は大きく制限されちゃいました。以前のような自由な行動は難しいですよね。これは自分の行動により周囲に多大な影響を及ぼす可能性があるから。しかし過度な自粛は経済の衰退を招く可能性がありますよね。 |
内容自体が固いものであるため、いまいちフランクになり切れていない感じもありますが、表現はぐっと柔らかくなります。友達のブログを読むような感覚です。
さらに砕くことも可能です。その場合は語尾以外も調整します。
「経済の衰退」などの単語は言い換えも必要でしょう。
このサイトの文体
本サイトでは「です・ます調」を基本としています。それは「柔らかく、分かりやすく」を意識しているからです。
個人のブログでは、どちらを使用しても問題ないでしょう。
読みやすい文章を書きたいなら文体を混在させない
文体が混在すると読みにくくなります。では例文で見てみましょう。
2020年になってから私たちの行動は大きく制限されている。以前のような自由な行動は難しくなっています。なぜなら自分の行動により周囲に多大な影響を及ぼす可能性があるからです。しかし過度な自粛は経済の衰退を招く可能性がある。 |
短い文章ですが、目立ちます。チグハグな印象を受けますよね。
歯切れも悪いものです。
- 文章が読みづらいといわれる
- クラウドワークスなどのタスク案件で非承認が多い
この場合は「文体が統一されていない」「文体が指示通りではない」可能性もあると考えられるでしょう。
普段から文章を書くかたのブログでも、この混在は見受けられます。趣味で書く分には混在も問題ありませんが、記事の作成では気をつけましょう。
テストライティングでは文体の混在に要注意
新規契約にあたってのテストライティングでは、指示書に従っているかが重視されます。文体の混在はチェックされる項目のはずです。落ちる理由になりかねません。テストライティングの指示書でも、文体に関する指定が入っているものが見受けられます。
クラウドワークスなどのクラウドソーシングも、直接契約も同じです。
意味があっての使い分けだとしても、読み手に理解されなければ「読みづらい」と思われて終わるリスクがあるでしょう。
テストライティングについての記事もありますので、よかったら目を通してみてください。
文体の混在に関する例外
基本的には文体の混在を避けるべきですが、例外も存在します。
例外とは以下のようなものです。
- 意図的に使用する場合
- エッセイ・コラム・小説の場合
- 個人のnote・日記・ブログの場合
- クライアントの指示がある場合
それでは例外についてもチェックしてみましょう。
意図的に使用する場合
「1か所だけ文体を変える」ことで効果的に文章を強調します。この場合は例外です。
ただし仕事での使用はリスクがあります。
意図が伝わらなければ、「統一されていない」「指示通りではない」と見なされるからです。「強調」であることが明確に伝わらない可能性があるなら、避けた方が良いかもしれません。
エッセイ・コラム・小説の場合
エッセイやコラム、小説も例外です。
もちろんごちゃごちゃに混ざってしまうのは読みづらいので避けたいところ。
それでも強調したい部分に使うと効果的です。無理に使う必要はないものの、エッセイやコラムで混在していても特に問題はないでしょう。
個人のnote・日記・ブログの場合
個人のnoteや日記、ブログも例外です。
記事の内容によっては、混在により「情熱」「感情」を感じるかもしれません。
そもそもプライベートな記事は自由なもの。
文法も漢字も間違っていて語尾がバラバラでも、響く文章は多々あります。
そもそも日記に正解などありません。何を書こうが自由です。
noteや無料ブログを使った日記で文体の統一を考える必要はないと考えられます。ただし練習したいと考えるなら意識するのもおすすめです。
またポートフォリオ代わりに使うnoteやブログなら、記事と同じように書くと良いでしょう。
文体の統一は普段から意識するのがおすすめ
この記事では、簡単に常体・敬体について説明しました。記事の特性にもよりますが、読みやすさを上げるなら意識したいポイントです。文体の統一は普段から意識しましょう。日常的な訓練をすることで、「混在」を減らすことは可能です。
実際の記事で訓練し続けたいなら、自分で決めたKWで記事の作成ができる「afb」の記事広場もおすすめです。好きな文字単価が設定できますので、記事売りにも挑戦してみてください。ブログがあれば登録可能です。
「だ・である」「です・ます」については、どちらも対応できるのが理想でしょう。
新聞社など固めのメディアでは、常体が多めです。私の仕事は現在100パーセント敬体。あまり常体を使う機会はありません。ただし過去に常体の記事を対応した経験があります。普段敬体が多いせいで多少書きづらいと感じました。
文体について「重視していない」という場合は、ぜひ意識してみてください。
きっと読みやすさに格段の違いが出るので、おすすめですよ。