普段文章を書くとき、1行あたりの文字数をどのくらいにしていますか。
仕事で文章を書くなら、1行あたりの文字数を意識する必要があります。文章が長くなり過ぎると読みづらくなります。「読みづらい」といわれた経験があるかたは、特に注意しましょう。
ライターの仕事でも、レギュレーションで「1行あたり〇文字まで」と指定されている場合があります。指定がなくても、なるべく意識するのがおすすめです。
本記事では、文字数の目安や例外、楽に数える方法を紹介します。
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1行あたりの文字数は30~50文字が目安
1行あたりの文字数は、目安としては30~50文字がおすすめです。長い固有名詞が入っている場合を除き、大抵の文章は50文字程度で抑えると読みやすくなるでしょう。
私の場合、1行あたりは30~50文字を目標にしています。作業シートは全行「何文字なのか」が確認できるような状態です。長いときは「削って読みやすくできないか」を考えています。
長くなると、いくら句点を打っても読みづらくなる可能性が高いでしょう。Webの文章は読み飛ばされがちなものです。長くて読みづらかったり難解だったりすると読み手が離脱するリスクがあるため、「なるべく短い文章」を意識してみましょう。
長い文章は主述がねじれやすいので注意する
文章が長くなると、主述がねじれやすいため、注意が必要です。主述のねじれとは、主語と述語だけを並べたとき、文章が成立しない状態をいいます。
文章が長くなっているときは、主述がねじれていないか注意しなくてはなりません。2つ以上の事柄を1行にまとめようとすると、主述がねじれる場合があります。そんなときは、文章を分割してみましょう。わけると短くなって意味もわかりやすくなります。
レギュレーションがあれば遵守する
Webライターの仕事で文章を書く場合、「30文字まで」「100文字まで」など、クライアントによって1行あたりの文字数の指定は違います。レギュレーションでは、60~100文字前後での指定が多めです。ルールがあるなら従いましょう。
しかし、すべての文章が指定以下に収まるとは限りません。30文字を超える固有名詞もあります。そのためレギュレーションでも「厳守」という指示は少ないはずです。気になる場合は対応前に確認してみましょう。
文章を書くことが好きな人は「書きすぎ」に注意する
「文章を書くのが好き」という人は、書き過ぎに注意しましょう。なぜなら、文章を書くことが好きな人は、長文を書きがちな傾向が強いからです。
自分のサイトなら配慮する必要はありません。しかし依頼を受けた仕事なら話は別です。さすがに30文字は難しくても、レギュレーションに沿って対応しましょう。
スマートフォンからの見ために注意する
大抵の人が、記事をPCから作成します。しかし閲覧はスマートフォンやタブレットからも多く行われます。ここで生じるのが「見ための違い」です。サイトによっては「スマホからの見ため」を気にする必要があります。
自分のブログや、WordPress直接入稿の仕事なら、スマートフォンからのプレビュー画面を見られるはずです。記事の作成時はプレビュー画面を確認してみましょう。文章が長くて読みづらいようなら、句読点を入れる・文章をわける、といった改善が必要です。
1行の文字数が長くても問題ない文章
1行の文章が長くても問題がない文章もあります。例外は次の3つです。
- 例外1. 小説・シナリオ・エッセイの場合
- 例外2. 特別な指示がある場合
- 例外3. 地名など長い単語を含む場合
例外をそれぞれ紹介します。
例外1.「小説・シナリオ・エッセイの仕事」
小説・シナリオ・エッセイは例外です。いずれも芸術性や個性が重視されます。基本的には、あまり1行あたりの文字数の指定は入りません。
また、文章の書き方自体も違います。故意に句読点を打たず、長い文章で表現することもあるでしょう。魅力ある人気作品でも、長文ばかりの文章はたくさんあります。
執筆ジャンルによっては気にする必要がありません。
例外2.「特別な指示がある場合」
「なるべく1行を長く」といった、特別な指示がある場合も気にしなくて大丈夫です。ただし私は、「1行を長く」という指示は見た経験がありません。
例外3.「地名など長い単語を含む場合」
法律・地名・条例名・専門用語などが入る文章は、どうしても長くなります。
ニュージーランドには「タウマタファカタンギハンガコアウアウオタマテアポカイフェヌアキタナタフ」という丘があり、名前だけで35文字です。
SEO記事なら決められたキーワードを使います。長い単語が入る場合は、文章が長くなるのも無理はありません。
1行が長いときの文章のわけかた
「普段通り書くと長文になる」。そんなときは対策として、文章のわかれめを探し、わけてみましょう。
簡単に実例をあげて解説します。
オリジナル
現在の仕事は今月末で退職して来月からは新しい職場で働く予定です。新しい仕事は設計関連の会社での経理事務で、9時始業17時終業だと聞いています。 |
修正後
現在の仕事は今月末で退職します。来月からは新しい職場で働く予定です。新しい仕事は設計関連の会社での経理事務。9時始業17時終業と聞いています。 |
1行ごとの文字数を記載してみました。修正後はすべて20文字以下です。長い文章でも大抵はわけられます。20字以下は少なすぎる極端な例ですが、読みやすさは上がっているでしょう。
1行の文字数を簡単にカウントする方法
クライアントから1行あたりの文字数に指定があるのなら、従う必要があります。特にテストライティングなら、通過するためにレギュレーションは遵守したいものです。
「1行ずつチェックするのは作業効率が悪くて大変」と感じるかたもいるかもしれません。しかし、ツールを使って工夫すると簡単です。
ここでは2種類の方法を紹介します。
1. MOJI-KAを使う
文字数のカウントなら「MOJI-KA」がおすすめです。
MOJI-KAの校閲チェックでは、文字数の設定が可能。設定すると、1文が規定文字数を超えると警告を表示してくれます。一文一義になりやすいため便利です。
MOJI-KAは無料プランでも多くの機能がついています。
2. エクセルを使う
エクセルを使うとセル内の文字数がカウントできます。以下が実際の画像です。この記事の一部を貼り付けています。つど文字数を数えているわけではありませんが、50文字以内に収まっています。
A列の文字数をカウントするなら、任意のセルに以下の式を入れます。
=LEN(A1) |
カウントした結果がセルに返ります。シートさえ作れば、あとは普通に記事を書くだけなので楽です。慣れれば目視だけでおおよその文字数は掴めるでしょう。時間もかかりません。
私は最近エクセルで執筆しているため、すべての記事で1行ごとの文字数を計測しています。
1行の文字数を意識して読みやすさをアップ
読みやすいだけでなく「内容が散らからない」ことも、短い文章のメリットです。主語と述語のねじれも防げます。1文が短くなると、書き手も読み手も分かりやすいのです。
数えるとなると大変ですが、ツールを活用すれば作業の手間はかかりません。
ぜひ文字数が多くなりすぎないよう、工夫してみてくださいね。