Webライターはリサーチが大事です。記事の執筆では「リサーチが8割」ともいわれるほど。しかし初心者なら何を基準に調べたらよいか分からないものでしょう。
そこで初心者や未経験者を対象に、リサーチで使う情報の参照先を紹介します。
「実は何を見たらよいか分からない」「何を参照するべきか迷う」と感じるなら、ぜひ内容をチェックしてみてください。
ただし、すでにライターとして対応中のかたには、新しい情報ではないことをご承知おきいただけると幸いです。
Contents
一次情報・二次情報・三次情報とは
情報は大きく分けると「一次情報・二次情報・三次情報」の3種類です。
一次情報 | 執筆者本人の体験・実験・調査など |
公的機関の情報・情報源が持つ独自の情報など | |
二次情報 | 人から聞いた話 |
一次情報をもとにした情報 | |
三次情報 | ソースの分からない情報 |
過去記事から引用で例を紹介します。
たとえば詐欺についての体験談ではない記事を書くとします。
- 一次情報……法律そのもの・警視庁や警察庁の情報
- 二次情報……弁護士を始めとする専門家による情報
- 三次情報……個人ブログ
基本的には、上記のように分けられると考えられます……が、レギュレーションによって分類に若干違いがあるかもしれません。各レギュレーションを参考にしましょう。
※詐欺についての記事はそれほど多くないのでは……と思うかもしれません。多くはないもののジャンルとして存在します。私の対応分野です。
レギュレーションの有無に関わらず、基本的には「一次情報」を参照します。もっとも正確性が高いからです。基本的に三次情報は使用しません。ただし三次情報を中心としている記事も存在します。
三次情報を中心にした記事とは
一般的に「こたつ記事」と呼ばれているものが、三次情報を中心とした記事です。サイトによっては「二次情報をもとにして書いている」とするところもあります。
二次情報・三次情報を中心にして書くと、どうしても信憑性は低くなるもの。ただ個人的には、「こたつ記事」という表現は、あまり好きではありません。なぜなら私も取材をして書いているわけではないからです。
こたつ記事が嫌われがちな理由とは
こたつ記事に対して不快感を示す芸能人・有名人も少なくありません。こたつ記事で特に多いのが、芸能人のゴシップ記事。そのため有名人がこたつ記事に対して反感をあらわにするのも無理はないでしょう。
よくあるのが、「〇〇さんの恋人は?」「〇〇さんと△△さんが恋仲って本当?」……という内容のもの。
情報源として使われているのは、週刊誌やSNSでの噂話など。芸能事務所からのコメントを紹介している記事もありますが、そもそも、そのコメントも真偽は不明です。
真偽不明なゴシップ記事では、以下のような言葉が多く使われる傾向にあります。
- ~のようです
- ~と噂されています
もちろん需要があるからこそゴシップ記事も存在します。仕事として依頼を受けて書く機会がある人も多いでしょう。仕事である以上、安易に否定するつもりもありません。
しかし記事の特性によっては「~のようです」といった表現を避け、正確性が高い記事を書く必要があります。
ゴシップ記事は内容にも注意
芸能人・有名人のゴシップ記事は注目を集めます。なかでも不倫を題材にしたものは世間を騒がせがち。
しかしスキャンダルに関する記事は取り扱いに注意しなくてはなりません。なぜなら名誉棄損にあたる可能性があるからです。たとえば政治家なら、確たる証拠や相応の理由があれば、公人であるため名誉棄損に該当しない可能性があります。
ところが芸能人は公人ではありません。不倫を始めとするスキャンダルは、プライバシーの侵害や名誉棄損にあたる可能性があるのです。
名誉棄損は親告罪であるため、告訴されなければ犯罪として処分されることはありません。逆にいえば、告訴されると犯罪として処分される可能性があるということです。取り扱いには注意が必要です。
一次情報でも内容には注意が必要
執筆者本人の体験・実験・調査は一次情報のひとつとして考えられます。ただし一次情報でも内容や表現の方法には注意が必要です。
体験談だとしても、薬機法に抵触する表現は避けなくてはなりません。分かりやすいものだと「〇〇は病気に効く」といった表現です。使えない表現についてチェックしておく必要があります。
また公的機関の情報・情報源が持つ独自の情報などだとしても、そのままコピペをして自分の文章として使うことはできません。なぜなら単なるコピペでは著作権法に触れるからです。部分的に使う場合は引用のルールを守る必要があります。
たとえばリンク元のURLを明記していたとしても、引用文が主になるのはNGです。引用をするなら、ルールを覚えておきましょう。
書籍の有効活用も考えよう
記事を書くのなら書籍の有効活用も考えてみましょう。検索上位にある記事の情報が間違っていることも珍しくはありません。特定のジャンルを専門にしているのなら関連書籍や新聞をチェックしておくと参考に使えます。
私は事件事故も専門ジャンルのひとつです。そのため、事件事故・犯罪史などに関連する書籍を集めています。
事件事故や犯罪で最初にチェックするのは、警察庁や警視庁などのデータ。次いで管轄の都道府県の警察。そして新聞や書籍です。存在する場合には、被害者あるいは被疑者の書籍もチェックします。
書籍の内容にも注意
資料として書籍を読んでいて気づくのは、Web上にある記事との相違です。事件事故のジャンルで多いのは、日時・年齢・場所などの間違い。
しかしWebと書籍どちらの情報が正しいのか判別をつけられない場合があります。そんなときに使えるのが「新聞」や「ニュース映像」です。記事によっては40年以上前のニュース映像や新聞記事をチェックすることも少なくありません。
情報に真実でないものが1つ含まれていると、他の情報の正確性も危ぶまれます。そこで複数のデータで検証を行う必要があるのです。
※事件事故や犯罪についての書籍はゴシップ性のあるものも多めです。他のジャンルについては、その限りではありません。
Kindle もおすすめ
書籍を参照する機会が多いなら、Kindleもおすすめです。
またKindle Unlimitedなら、メンバーシップに含まれている書籍が読み放題になります。Unlimitedでは月額費用が発生するものの、書籍を参考にする機会が多いなら、契約を考えてみるのも良いでしょう。
以下はベストセラーですが、メンバーシップに含まれている書籍であるため、無料で購読できます。もちろん紙の本も良いのですが、資料として必要になる場合は、場所を取らないKindleは便利です。
記事作成時は正確性の高い情報を参照しよう
「記事作成時は正確性の高い情報を参照」と聞いて、当然だと感じる人が多いはずです。しかしリライトなどの仕事をしてみると、それが思い込みであることを思い知らされます。
存在しない情報を作ってしまう人もいれば、曖昧な情報をもとに記事を書いてしまう人も多いのです。あとからトラブルが生じる可能性もあるため、注意しなくてはなりません。
記事作成時はなるべく正確性の高い情報を参照しましょう!